ネットやテレビで一度は「格安SIM(シム)」という言葉を聞いたことはあるけれど、
「格安SIMに興味はあるけどなんだか難しそう」
「格安SIMにも色々あるみたいだしどの会社を選んだらいいのかわからない」
「ドコモやauなどから格安SIMに乗り換えするなら何をしたらいいの」
「そもそも本当に安くなるの?」
と、今までドコモなど大手通信キャリアで契約してきた方にとって、はじめての格安SIMはわからないことばかり。
僕がはじめて格安SIMを使ってみたのは5年以上前の話になりますが、やっぱり最初はわからないことが多く、格安SIMやSIMフリー端末について徹底的に調べたことを今でも覚えています。
そこで当記事ではそんな格安SIMに興味をお持ちの方向けに、ドコモで購入したiPhoneを例に「格安SIMへの乗り換え方法」や「おすすめの格安SIM」をご紹介していきます。
格安SIM(シム)とは?乗り換え前に基本を整理
SIMカードとは?
SIMカードとは、音声通話やインターネットなどの通信をするために必要なICカードです。
ガラケー、iPhoneなどのスマートフォン、タブレット、モバイルルーターなど、モバイル回線を使って通信する機器に必要となります。
ご覧になったことなくても機器に必ず1枚入っています。ドコモでiPhoneを購入する時はドコモショップの方が手続きの際にSIMカードを入れ替えています。
格安SIMとは?
格安SIMとは、名前の通り低価格なSIMカードを指します。
docomoやauなど携帯電話の大手通信キャリアから通信回線を借りて、独自の音声通話/インターネット通信サービスを提供している事業者(MVNO)のSIMカードです。
事業者(MVNO)が提供するサービスは、一般的にdocomoやauよりも安い独自の料金プランで提供されているので「格安SIM」と呼ばれるようになりました。
格安SIMはどこの会社でも使えるの?
上述の通り、格安SIMは携帯キャリアの回線を使用しています。そのため格安SIMとスマホの組み合わせによっては利用できないこともあります。
ただ、各事業者のホームページで動作確認済の機種が公開しておりますので、契約前に確認しておけば問題ありません。
ドコモから格安SIMへ乗り換えするメリット・デメリット
ドコモから格安SIMへ乗り換えするメリット
- 料金プランがシンプルで分かりやすい!
- 毎月の通信費が安い!
- ドコモの回線を利用している格安SIMならSIMフリー端末でなくても利用可能
ドコモから格安SIMへ乗り換えするメリットは、料金プランがシンプルでわかりやすいこと、そして毎月の通信費が安くなることです!
いくつか似たようなプランを比較してみると
会社 | プラン | 料金(税抜) |
---|---|---|
ドコモ | カケホーダイライト(通話)+データMパック(5GB)+spモード | 7,000円 |
LINEモバイル | 音声通話SIM(データ通信5GB+SMS+音声通話) | 2,220円 |
UQモバイル | データ高速(3GB)+音声通話プラン | 1,980円 |
楽天モバイル | 5GBプラン(データ通信+音声通話) | 2,150円 |
※UQモバイルには2019年11月現在5GBプランがないので3GBの料金です
例えばドコモと「LINEモバイル」を比較した場合、データ通信5GBのプランで月に4,780円の価格差があることがわかります。LINEモバイルに乗り換えするだけで、年間で約57,000円の通信費節約になります。
格安SIMといっても会社によってプランやサービスは異なりますが、いずれにしてもドコモの料金プランで支払い続けるより通信費が大幅に安くなるんです。 ※
また格安SIMの事業者(MVNO)は、多くがドコモの回線を利用しています。格安SIMへ乗り換えの際も、ドコモのスマホならSIMフリー化しなくても使用可能です。(ただし詳細は各事業者の動作確認情報をご確認ください)
※実際のドコモの料金は、スマホ本体の分割代金や割引サポートなどが加わるため変更します。ただしあまりにも複雑になるため、ここではわかりやすく通信費のみで比較しています。
ドコモから格安SIMへ乗り換えするデメリット
- ドコモメール(docomo.ne.jp)が使えない
- 溜まっていたdポイントが失効する(dアカウントの継続利用手続きをすれば失効されません)
- 毎月、電話を長時間かける方は格安SIMのほうが割高になることもある
ドコモから格安SIMへ乗り換えした場合のデメリットは、ドコモが提供しているドコモメールが利用できなくなることです。
ただしLINEなどの普及により、最近は携帯メールそのものを利用する機会が減少しています。それにメールそのものが必要なら、Gmailなどフリーメールという代替手段もあるので問題ありませんよね。
また格安SIMは基本的にデータ通信料がお得になり、ドコモのカケホーダイプランのように音声通話には特化したものは少なめ。そのため長時間の音声通話を日常的に行う方には乗り換えすると割高になることもあります。
ドコモから格安SIMに乗り換えする方法・手順
1.格安SIMへ乗り換えするタイミングを決める
ドコモから格安SIMへ乗り換えするタイミングで気をつけることは以下の2つ。
- 端末分割代金の残額は解約後も支払い続ける
- 契約中のプランによっては契約期間が定められており解約金が発生する
iPhoneなどのスマートフォンを12ヶ月、24ヶ月の分割払いで毎月支払いされている方は、残高があると支払い終えるまでは引き続き請求が発生します。
また契約中のプランによっては契約期間にも注意が必要です。例えば「カケホーダイプラン」の場合、2年間同一回線の継続利用が条件です。もし契約期間内で解約する場合には9,500円の解約金(フリーコースの場合は不要)が発生します。
どちらも携帯キャリアの複雑な料金プランで注意すべき典型的なパターンです。乗り換え手続き前にチェックしておきましょう。
今現在どのような契約状況になっているのかわからない方は、My docomoまたはお近くのドコモショップで確認しておきましょう。
2.格安SIM会社を選ぶ
格安SIMを提供している事業者(MVNO)はたくさんあります。その中から、料金やサポート内容等から最も自分に合っているプランを選びましょう。
- ドコモの回線を利用する格安SIMであること
- 毎月のデータ通信量が自分に使用量にあっているか
- その他独自の特典やサポート内容があるか
料金だけではなく、上記に気をつけながら選びましょう。
上述の通りドコモの回線を利用している格安SIMであれば、ドコモのSIMロック端末ならSIMフリー化しなくてもそのまま使うことができます。(詳細は各事業者の動作確認情報をご確認ください)
おすすめの格安SIM事業者(MVNO)を後述しているので、気になる方は読み飛ばしてご覧ください!
3.携帯電話番号ポータビリティ(MNP)を利用して乗り換え
via docomo
- 近くのドコモショップかインフォメーションセンターへ問い合わせし、MNPの予約申し込みをする。(「MNP予約番号」と「有効期限」を必ずメモしておきます)
- 希望する格安SIM事業者(MVNO)へMNP転入の申し込みをします。その際ドコモから聞いた「MNP予約番号」や「有効期限」を伝えます。
- ネット注文の場合はSIMカードが自宅に届くのを待ちます。
格安SIMの申し込みはオンライン注文か、量販店等で取扱いしているものは店頭でも可能です。
乗り換えのためMNP転入の申し込みをしても、オンライン注文の場合はSIMカードが届くまで時間がかかります。この間は、引き続きドコモ回線を利用することができるのでご安心ください。
4.初期設定(APN設定)を済ませる
申し込みしていたSIMカードが届いたら、使用するスマホへ挿入して初期設定(APN設定)をします。
APN設定と聞いて難しそうと感じた方もいるかもしれませんがご安心ください。事業者(MVNO)から配布される資料やホームページに記載されている手順に従って、スマホの設定を変更するだけです。
※ここでもLINEモバイルを例に説明していきます
▼iPhone/iPadの場合
iPhone/iPadをwifi接続し、以下のURLへアクセスします。
ダウンロード:https://mobile.line.me/apn/line.mobileconfig
APN構成プロファイルをダウンロードすることができます。
その後は画面の指示に従いながらインストールすれば完了です。
▼Androidの場合
設定 > 無線とネットワーク > モバイルネットワーク設定と選択していきます。
モバイルネットワーク設定内のアクセスポイント名から、新しいAPNを追加します。
以下の通り入力しましょう。
- 名前:LINEモバイル
- APN:line.me
- ユーザー名:line@line
- パスワード:line
- 認証タイプ:PAPまたはCHAP
その後「保存」をし、APN一覧画面に追加された「LINEモバイル」を選択したら設定完了です。
今回はLINEモバイルを例にご紹介しましたが、このAPN設定というのは格安SIM導入時には必ず必要な設定です。
SIMカード同封されてくるマニュアルや事業者のホームページを参考に設定をしましょう。
これから乗り換えする方へ!おすすめの格安SIMをご紹介
最後に、ドコモから格安SIMに乗り換えする方向けにおすすめの格安SIMをご紹介します。
InstagramやTwitterの通信料金が無料の「LINEモバイル」
コミュニケーションアプリでお馴染みのLINEが提供する「LINEモバイル」はドコモ・au・ソフトバンクから選択でき、LINEをはじめとする特定サービスのデータ通信料をカウントしない「データフリーオプション」が特徴の格安SIMです。
データフリーオプションは月額無料・308円・528円で対象サービス範囲が異なり、対象サービスならばデータ通信量がゼロになります。
LINEモバイル「コミュニケーションフリープラン」
- 【データ通信のみ】
- 3GB 月額660円〜
- 【データ通信+音声通話】
- 3GB 月額1,210円〜
- 【利用回線】
- ドコモ・au・ソフトバンク
- 【店舗取扱】
- 2021年3月新規申し込み終了
月額0円〜、楽天ポイントどんどん貯まる「楽天モバイル」
楽天が提供する「楽天モバイル」は、データ通信量1GBまでなら月額0円、楽天スーパーポイントも貯まる格安SIMです。
データ通信量1GBまでなら月額0円、3GBまでは1,078円、20GBまでは2,178円、20GBを超えたら3,278円で無制限と、使用量に応じて料金が異なるプランが特徴的。そのため、Wi-Fiメインでほとんどモバイルデータ通信しない方から大量にデータ通信する方までおすすめしやすい格安SIMです。
また楽天が提供していることもあって、月々のお支払いに対して楽天ポイントが貯まったり、反対に楽天ポイントを仕払いに充てることも可能です。(事務手数料や端末代金など対象外もあり)。
楽天モバイル
- 【データ通信+音声通話】
- 月額0円〜
- 【利用回線】
- 楽天
- 【店舗取扱】
- 楽天モバイルショップ
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速さとデータ通信節約モードが特長の「UQモバイル」
WiMAX(ワイマックス)でもお馴染みUQコミュニケーションズが提供する「UQモバイル」は、高速モードと節約モードの切り替えや、データ通信量の余りを翌月に繰り越しできるのが特長の格安SIMです。
高速モード・節約モードはアプリからワンタッチで切り替えができ、節約モードならどれだけ使ってもデータ通信容量を消費しません。
通信速度をそこまで必要としないサービス(テキスト中心のSNSなど)使用中は節約するなど、限られた容量を有効的に使うことが可能です。
UQモバイル
- 【データ通信のみ】
- 3GB月額1,628円〜
- 【音声通話オプション】
- 月額550円〜
- 【利用回線】
- au
- 【店舗取扱】
- UQスポット・au Style・au ショップ・各家電量販店
UQモバイルはドコモではなくau回線を使用します。そのためドコモのスマホから乗り換えする場合、一部SIMフリー化しなければならない端末もあります。
SIMフリー化の必要性など動作確認情報はホームページで公開されているので事前にご確認ください。
今後もおすすめの格安SIMがあれば随時更新していきます。
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ドコモのスマホを格安SIMへ乗り換えする方法・おすすめプランまとめ
ドコモから格安SIMへの乗り換えは、格安SIM会社の多くがドコモ回線を利用していることもあり、SIMフリー端末を用意しなくても乗り換えできるので簡単です。
音声通話の頻度などによっては必ずしもオススメできるわけじゃありませんが、SNSやネット検索中心の利用であれば間違いなく通信費を安く抑えることができます。
毎月支払っている通信費がちょっとでも高いなと感じることがあるなら、一度格安SIMを検討してみてはいかがでしょうか。
まずオススメしている「楽天モバイル