一般社団法人日本音楽制作連盟など4団体が、チケットの高額転売に反対する共同声明を発表し話題になっています。
コンサートのチケットを組織的に買い占め高額で転売するビジネスにより、ファンが正規価格でチケットを購入できず音楽を楽しむ機会が奪われているとの意見広告が、新聞朝刊にも掲載されました。
でも個人的には、チケットの転売は悪いとはいえないので、ひと括りに規制するのは良くないと考えています。
チケット高額転売の問題とは
今回の共同声明は、4団体によって116組の国内アーティスト・24の国内音楽イベントの賛同を得て発表されています。
具体的には、嵐・KinKi Kids・近藤真彦などのジャニーズグループ、サザンオールスターズ、Mr.Children、L’Arc-en-Ciel 、小田和正、中島みゆきなどのアーティスト、FUJI ROCK FESTIVAL・RISING SUN ROCK FESTIVAL in EZO・ROCK IN JAPAN FESTIVALなどの音楽イベントが賛同しています。
賛同アーティストや団体の詳細は、公式WEBサイトをご覧ください。
- 業者がチケットを買い占めちゃってファンがチケットを入手できず、転売サイトやオークションで購入せざるを得ない。
- 転売サイト等で高値で買うことでファンの経済的負担が増え、コンサートに行く回数やグッズ購入が減っている。
- 転売によって、入場できないチケット・偽造チケットが取引されるなどの被害もある。
チケットの転売はこのように以前からずっと問題視されています。特に人気アーティストのコンサートは正規の方法で入手するのが困難で、正規価格の何倍もの値段で取引されていますから。
転売対策としては最近だと、顔認証技術を利用した本人確認システムを導入した例なんかもありますが、システムの導入費用等いくつか問題もあってか、まだあまり普及していないのが現状です。
チケットの転売は必ずしも悪いとはいえないと思う
結論からいうと、僕はチケットの転売は必ずしも悪いとは思っていません。
僕自身、毎年大小様々なイベントに参加するためチケットを購入していますが、転売手段がなくなると、今よりイベントに参加し難くなる側面があるからです。
チケットの販売方法が今後も変わらない場合、転売手段が存続したほうがファンのためになることもあります。
1.本番当日までに予定が変わってしまうことがある
例えば人気アーティストのコンサートや人気フェスのチケットは、開催数ヶ月も前から何回かにわけてチケットの先行抽選販売を行うのが通例です。
抽選は開催直前になればなるほど入手するのも難しくなるので、可能な範囲で早い段階から抽選に参加する方が多いはず。そうすると、運良くチケットを購入できても開催当日まで期間が空くため、あとで予定が入り参加できなくなることがあります。(僕も過去に何度かあります)
現在のプレイガイド経由で抽選・購入するシステムは、チケット購入後のキャンセルができないので、万が一行けなくなっても払い戻し等を受けることができません。
チケット購入契約が成立したチケットは、理由の如何を問わず、取替、変更、キャンセルはお受けできません。なお、本サービスで販売したチケットには、クーリングオフは適用されません
今は便利な転売サイトがありますが、もしこのようなサービスがなかったら、他の人へ譲ることができずチケットを1枚無駄にしてしまいます。なかには「チケットぴあ」のようにプレイガイドによる定価再販サービスもありますが、それもまだ限られていますしね。
転売サイトに出品するのは利益目的の人だけではないので、アーティストやイベント主催者公式の再販サービスがない以上は、こうしたケースでファンは救われます。
2.チケットを確実に入手したい。良席のチケットが欲しい。
もう一つチケットの転売が悪いといえない理由に、多額のチケット代を払っても「チケットを確実に入手したい」「いい席のチケットが欲しい」という人が一定数いるからです。
多くのイベントは今も一律の料金設定で、そして抽選に当選しなければチケットを購入することができません。抽選結果なので文句をいう人はいないでしょうけど、「今回はどうしても行きたい」と思っても落選すれば購入できませんし、何度当選してもいい指定席が当選しないなんてこともよくあります。
しかし転売サイトがあればそんなファンの希望を叶えることができます。抽選に参加する必要もなくチケットを入手することができますし、指定席判明後であれば希望エリアのチケットを狙って購入することができますからね。
チケット代を安く抑えることだけがファンのためではないと思います。
チケットの販売方法も見直すべきである
営利目的の高額転売やそのための不当な買い占めを防止するなら、まずは公式の転売(再販)サービスを導入していくべきです。
すべての転売が営利目的ではないことや、ファンが万が一購入後に行けなくなった時の対応などを考えると、第一に取り掛かるべきものだったと思います。
ファンがチケットの申し込みをしやすい環境を、主催者側が整えることが大事です。今のように顔認証などの購入者本人確認システムだけ普及させても、それだけでは不便になる側面があるので避けて欲しいと思います。
そして各イベント主催者は、需要あったチケット価格設定だったり、公式で優良エリア(席)の一部を高額販売やオークション形式で販売したりなど、販売方法の見直しをあわせて行っていくべきでしょう。